名古屋で環境音を収録するときに考えること
環境音の収録は、場所と時間帯の選択が音の質を決めます。名古屋市内は工業地帯・商業地・住宅地が近接しているため、数百メートル移動するだけで音の性格が大きく変わります。ArtSoundPathでは2017年の開設以来、市内各所で環境音を収録してきました。その経験から、収録場所と時間帯の選び方を整理します。
中川運河周辺の音の特徴
中川運河沿いは、水音・船の通過音・遠くの工場音が自然に混ざった環境です。早朝6時台は交通量が少なく、水面の音が前に出てきます。夕方17時台は周辺の生活音が加わり、より都市的な質感になります。
収録にはSennheiser MKH416を使用しています。指向性が強いため、狙った音源を選んで収録できます。風が強い日はウィンドシールドが必須で、運河沿いは特に風の影響を受けやすいです。
大須商店街の音をどう扱うか
大須商店街は人の声・店内音楽・路上パフォーマンスが混在する場所です。特定の音を狙うより、雑踏全体の質感を収録する用途に向いています。収録許可が必要な場合もあるため、商業利用の際は事前に確認が必要です。
収録時間帯は13時〜15時が最も活気があります。ただし、この時間帯は音が混み合うため、映像の背景音として使う場合は編集で整理する手間がかかります。
収録データの管理と整理
フィールドレコーディングは収録後の整理が重要です。ArtSoundPathでは収録日・場所・時間帯・天候・機材設定をメタデータとして記録しています。後から「あの場所の朝の音」を探すときに、このメタデータが役立ちます。
WAV 48kHz/24bitで収録し、バックアップは2か所に保存しています。環境音ライブラリとして提供するファイルは、すべてこの形式で納品します。
名古屋の音は、季節によっても変わります。秋の運河沿いは夏より静かで、水音の輪郭がはっきりします。