ナレーション収録前に準備すべき5つのこと
ナレーション収録は、準備の質が当日の進行速度を決めます。台本が固まっていない、映像の尺とナレーションの長さが合っていない、用途が曖昧なまま来てしまう。こうした状態で収録を始めると、3時間のセッションが半分以上リテイクで終わることがあります。ArtSoundPathでの収録経験をもとに、事前に整えておくべき点を整理しました。
台本は収録前日までに確定させる
収録当日に台本が変わるケースは、思っているより多いです。「最後の一文だけ変えたい」という修正でも、収録済みのテイクとの整合性を確認する作業が発生します。前日までに最終版をPDFで共有してもらえると、こちらで事前に読み込んで収録の流れを組み立てられます。
台本の書式も重要です。読み仮名が必要な固有名詞や専門用語には、あらかじめルビを振っておくことをお勧めします。ナレーターが初見で読む場合、読み間違いによるリテイクを防げます。
映像の尺とナレーションの文字数を合わせる
日本語のナレーションは、一般的に1分あたり300〜350文字が自然な読み速度の目安です。映像が2分であれば、台本は600〜700文字前後が適切です。文字数が多すぎると早口になり、少なすぎると間が空きすぎます。
映像に合わせて読む「タイムコード付き収録」の場合は、映像データを事前に共有してください。映像を見ながら読むことで、シーンの切り替わりに合わせた間の取り方が自然になります。
用途によって納品形式が変わる
配信・放送・社内上映・Webサイト掲載では、求められるラウドネス規格が異なります。たとえば、YouTubeは-14 LUFS、日本の地上波放送は-24 LUFSが基準です。用途を事前に伝えてもらえれば、収録から書き出しまで最初から正しい設定で進められます。
納品ファイルの形式(WAV・MP3・AAC)や、モノラル・ステレオの指定も事前に確認しておくと、後から再書き出しの手間が省けます。
収録後の修正範囲を決めておく
収録後に「やっぱりトーンを変えたい」という依頼が来ることがあります。収録データが残っていれば対応できる場合もありますが、ナレーターの再収録が必要になると別途費用が発生します。収録前に「どこまでが修正範囲か」を依頼者側で整理しておくと、後のやり取りがスムーズです。
準備の手間は、収録当日の時間に直接返ってきます。不明な点があれば、収録前にメールで確認してください。